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2025.10

インサイドセールスとフィールドセールスのKPI設計完全ガイド

    はじめに:分業のはずが、チームが分断されていく

    THE MODEL型の営業体制は、BtoB営業における再現性の象徴です。
    マーケティングがリードを獲得し、インサイドセールス(以下、IS)が商談を創出し、フィールドセールス(以下、FS)が受注を担う——。

    いわゆる「分業による効率化」を実現する仕組みです。

    しかし、実際にこの体制を運用している営業組織の多くが、こんな課題を抱えています。

    「ISとFSのKPIが噛み合わない」
    「数を追う文化と、質を重視する文化がぶつかる」
    「商談数は増えているのに、売上が伸びない」

    原因は、分業そのものではなく、KPI設計の断絶にあります。

    今回は、コレタの実体験をもとに、ISとFSのKPIをどう設計すべきかを解説します。

    なぜISとFSのKPIはズレるのか?

    THE MODEL型の分業に潜むKPIの罠

    多くの組織では、次のようなKPIが設定されています。

    役割

    一般的なKPI

    フォーカス

    インサイドセールス

    架電数・商談設定数

    数(活動量)

    フィールドセールス

    受注率・売上

    質(成果)

    一見合理的に見えますが、これが“分断”の起点になります。

    ISは「商談をつくること」をゴールとし、
    FSは「受注を取ること」をゴールとする。

    つまり、KPIが異なる方向を指しているのです。
    その結果、ISは「数を稼ぐこと」が目的化し、FSは「質の低いリードが多い」と不満を持つ。

    KPIは本来、チームをつなぐ“共通言語”であるべきなのに、
    気づけばチームを“分ける壁”になってしまいます。

    “良い商談”を定義することから始めよう

    KPIを変える第一歩は、“良い商談”の定義をチームで共創することです。

    ある企業では、全営業メンバーがホワイトボードを囲み、
    「良い商談とは何か?」を徹底的に議論しました。

    最初は意見がバラバラでしたが、最終的に辿り着いたのはこの視点でした。

    「顧客が自社の課題を正確に理解し、
    その解決に向けて共に考えられる状態が、良い商談である」

    つまり、“商談の質”とは「顧客理解の深さ」なのです。
    この定義を中心に置くことで、ISとFSの“評価軸”が自然と揃っていきます。

    商談数から“商談の質”へ――KPI再設計の実践

    共通KPI「SQL→受注率」でチームをつなぐ

    コレタでは、次のようにKPIを変更しました。

    役割

    旧KPI

    新KPI

    IS

    商談数(アポ件数)

    商談化率+共通KPI(SQL→受注率)

    FS

    受注率・売上

    フェーズ移行率+共通KPI(SQL→受注率)

    つまり、共通KPI(SQL→受注率)を導入し、
    ISとFSが同じゴールを見据える設計に変えたのです。

    「バトンの受け渡し」ではなく、「リレーの完走」として成果を捉える。
    この意識転換により、部門間の分断は自然と消えていきました。

    データドリブンでKPIを進化させる

    顧客行動データの可視化が商談を変える

    “商談の質”を定義したら、次は顧客データをKPIに組み込むフェーズです。

    たとえば、コレタのデジタルセールスルーム(DSR)では以下が可視化できます。

    • 顧客がどの資料を、何回閲覧したか

    • 動画のどの部分で離脱したか

    • どのページを再訪問したか

    これらの行動データをISとFSが共有することで、
    商談における“顧客の温度感”を共通認識にできます。

    Slackでは、こんな会話が生まれるようになりました。

    「この顧客、動画を最後まで見てくれてます」
    「3回閲覧してる資料があるので、そこを深掘りしよう」

    数字の報告から、顧客理解の共有へ。
    データが“対立軸”ではなく、“共通言語”になる瞬間です。

    KPI再設計の3ステップ

    ステップ

    具体的アクション

    ゴール

    ① 定義する

    「良い商談とは何か?」をチームで議論

    評価軸の統一

    ② 共通化する

    IS・FSで共通KPIを設計(例:SQL→受注率)

    ゴールの共有

    ③ 可視化する

    顧客行動データを活用し、商談の質を測定

    改善の自走化

    このプロセスを踏むと、KPIが単なる管理指標から、
    チーム文化を形づくる“哲学”へと進化します。

    KPIが変わると、チームの文化が変わる

    KPI再設計から3ヶ月後、数字より先に変わったのは「空気」でした。

    • ISが自然にFSへ進捗を確認する

    • FSがISに「このリード決まりました」と報告する

    • Slackの会話が「責任」ではなく「改善」に変わる

    以前は“自分のKPIを守る”ための議論が多かったのが、
    今では“顧客を理解するための議論”に変わりました。

    顧客体験を軸にKPIを設計する時代へ

    THE MODELは「効率化」には優れていますが、
    顧客体験を分断するリスクもあります。

    これからのKPIは、チーム単位ではなく顧客単位で設計されるべきです。

    従来型

    顧客起点型

    部署別のKPI(IS・FS・CS)

    顧客行動を起点としたKPI

    内部プロセス中心

    購買体験中心

    定量的な数値のみ

    行動×感情の可視化

    顧客がどの資料を見たのか、どのタイミングで動画を視聴したのか、
    何に反応し、何に迷っているのか——。

    こうした購買行動データをもとに、KPIを“顧客との対話”の指標に変えていく。
    それが、データドリブン営業の次のステージです。

    KPI設計チェックリスト

    あなたのチームのKPIは、次の5つの問いに答えられますか?

    • ISとFSのKPIが「同じ方向」を向いているか?

    • KPIが“数”だけでなく“質”を測っているか?

    • 顧客理解を評価指標に含めているか?

    • KPIをもとにした学びの共有があるか?

    • KPIがチームの哲学を表しているか?

    どれか一つでも「いいえ」なら、再設計の余地があります。
    KPIは数字ではなく、チームが何を大切にするかの表明だからです。

    まとめ|KPIはチームを評価するものではなく、つなぐもの

    KPIを変えることは、チームの文化を変えること。
    「商談数」から「商談の質」へ——このシフトが、分業体制に“共通の目的”をもたらします。

    数を追う時代は終わり、これからは顧客理解を追う営業組織へ。
    ISとFSが共通KPIのもとで動くことで、数字ではなく信頼が積み上がっていきます。

    KPIは、チームを評価するためではなく、
    チームをつなぐために存在する。

    あなたの営業組織にとっての「良い商談」とは何か。
    そこから、KPI設計を見直してみてください。

    今すぐできるアクション

    1. チームで“良い商談”の定義を話し合う

    2. IS・FS共通のKPIを1つ設定する(例:SQL→受注率)

    3. 顧客行動データを可視化するツールを導入する

    顧客理解を可視化できるデジタルセールスルーム「コレタ for Sales」とは

    KPIを再設計することで、チームは「数」を超えて「信頼」でつながる。
    商談の質を可視化し、顧客理解を軸に営業をアップデートしたい方は、
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