情報をオープンにし顧客の自発的検討を推進。「デモ」から「顧客との対話」へ踏み込んだ、エイトレッドの営業改革 

株式会社エイトレッド

https://www.atled.jp/

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  • 会社名:株式会社エイトレッド

  • 業種:IT・インターネット

  • 事業内容:ワークフロープロダクトの製品開発・サポートサービス・クラウドサービスの提供

  • エリア:東京

  • HP:https://www.atled.jp/


稟議をはじめとした社内申請・承認業務の効率化を担うデータ活用ワークフローシステム「X-point Cloud(エクスポイントクラウド)」「AgileWorks(アジャイルワークス)」を提供する株式会社エイトレッド。シリーズ累計導入は5,000社を超え、国内ワークフロー市場を長年けん引してきました。

同社が自社の営業活動で見据えていたのは、単なる資料共有の効率化ではありませんでした。掲げたのは「営業スタイルそのものの変革」。画一的な製品説明(デモ)はDSR(デジタルセールスルーム)に任せ、そこで生まれた時間を、ヒアリングと顧客課題に即した提案という「営業にとって最も重要な仕事」へ再投資する――という構想です。

営業スタイルを変革し、検討中の顧客の満足度を高める。その目的の実現に向けて選ばれたのがコレタ for Salesでした。導入後は、商談に占めるデモ時間の圧縮(約50%→約30%)、受注リードタイムの短縮(約6か月が最大で約3か月に)を実現しています。

同社でコレタの導入・運用をリードする樋口さんと、鈴木さんに、変革の狙いと、現場で実際に起きた変化について伺いました。


課題

  • 受注拡大を目指す中で、営業プロセスのボトルネックが、商談メモを見ても具体的には特定できていなかった

  • 60分の商談のうち30〜40分を製品説明・デモが占め、顧客の課題整理やネクストアクションの合意に至らない

  • 営業手法を変えようとしても、現場が利便性を実感できなければ定着しない

効果

  • 商談に占めるデモの割合が約50%→約30%に。差分の20%を「課題特定」の対話に充当

  • 初回商談から受注までのリードタイムが平均約6か月→最短半分ほどに短縮

    ・検討度の高い顧客を取りこぼさない体制へ変革

    ・顧客がいつでも資料閲覧や情報収集ができる環境を整備し、関心に基づく仮説立て・提案が可能に

  • 検討度の高い顧客を取りこぼさない体制へ変革

  • 顧客がいつでも資料閲覧や情報収集ができる環境を整備し、関心に基づく仮説立て・提案が可能に


商談が前に進まない原因は、「デモに費やす30分」だった

ーーコレタを導入する前、営業活動にはどんな課題がありましたか。

樋口さん:メーカーとして商談の受注率や受注件数を一層増やしていかなければならない、という話になったときに、営業支援システムに残っている商談メモだけでは改善した方がいいポイントがどこなのか、具体的に特定することが難しい状況でした。

そこで実際に商談を録画して解析してみました。すると、60分の商談のうち30分〜40分を通り一遍のデモ説明に使っているケースが多いことがわかりました。その間にお客様の心が離れてしまっているのではないか、という仮説が立ちました。

ーーデモの時間が長いこと自体が問題だった、ということでしょうか。

樋口さん:それだけではなく、デモに時間を費やし過ぎてしまうと、商談が終わった後に何をするのか、ネクストアクションが決まっていない状況になりやすく、曖昧な着地が増えている印象でした。

製品の説明はしているけれど、お客様が何に困っていて、いつまでに解決するのが理想的なのかという、本来営業としてお客様と握らなければいけないところに踏み込めていなかったわけです。

ーーそこから、どのように改革を進められたのですか。

樋口さん:最初はツールありきではなく、まず営業の手法そのものを変えようと試みました。ただ、やり方を変えるというのは、利便性を感じてもらわないと難しい。号令をかけるだけでは現場のセールスパーソンは動きません。

それなら、営業にとってもメリットがあり、お客様にとってもメリットがあるツールは何か。そう考えて検討した結果、弊社にはコレタが最適なのではという結論になりました。初期の立ち上げや運用には工数がかかる為、私と鈴木が対応を任されました。

株式会社エイトレッド マーケティング部 ソリューションセールスグループ 副主任 樋口さん

「先に資料を見られたら、商談で話すことがなくなる」は杞憂だった

ーー数あるDSRの中で、コレタを選ばれた決め手を教えてください。

樋口さん:社内の選定責任者が比較した結果、機能と価格のバランスが一番良いという評価でした。機能の部分でもいくつかありますが、まず自社サイトのように見せられるUIのシンプルさとブランドカラーの作り込み。それからポータル機能で同じコンテンツを何度も展開せずに済むこと、チャットでお客様社内の関係者とやりとりできること、AIチャットボットでお客様がいつでも疑問を解消できること。この「お客様の体験」への配慮が効いていました。

お客様固有の情報を扱うので、汎用資料と個社向けの提案書で扱いを分けたいといった、権限管理のきめ細かさも重視したポイントです。

ーー導入にあたって、不安はありませんでしたか。

樋口さん:大前提として、そもそもお客様に使ってもらえるのかという不安はありました。ただ、実際にご案内してみると、杞憂に終わりましたね。

昨今は、個人情報を入力して資料をダウンロードするという流れ自体が下火になってきていると感じています。すでに接点があるお客様に対しては、こちらから積極的に情報を公開していく。お客様もそれを見られるし、私たちもどこに興味があるのかという分析や仮説立てに使える。そこは非常に良かったと思います。

ーー営業担当の方からは、どんな反応がありましたか。

樋口さん:営業視点で言うと、「先に提案資料や機能資料を見られてしまうと、商談の中で話すことがなくなってしまうのではないか」という懸念はありました。でも、まったくそんなことはなかったんです。

むしろ機能紹介というよりは、今どういう運用をされているのか、ゆくゆくはどうなりたいのか、そのためにどんなマイルストーンが必要なのか。そういう、本来営業としてお客様と握らなければいけないところについてディスカッションをする時間が、60分・90分の中で増えました。商談を推進する観点では、一定の成果が出ていると思います。

ーーベテランの営業の方からの反発はありませんでしたか。

樋口さん:ベテランだからといって抵抗があったわけではなかったですね。むしろお客様との距離感が近くなったり、チャットくらいの距離感で質問が来るので商談が進めやすい、状況を測りやすいというところは、社内で評価の声が出ています。機能やUIへの要望はその都度お伝えしていますが、随時改善いただいているので、日々使いやすくなっていると感じています。

ーー鈴木さんは、現場をご覧になっていていかがですか。

鈴木さん:まずインサイドセールスでは、お客様の「検討のしやすさ」が向上しました。以前は資料請求のたびにフォーム入力が必要で、「追加で入力してまでは…」という検討初期のお客様をフォローしにくいのが悩みでした。コレタの活用で公開資料をまとめてご案内できるため、お客様側の情報アクセスや社内共有がスムーズになりました。「自分のペースで検討したい」というニーズに応えられ、機会損失を減らせています

またフィールドセールスでは、商談内容や個別資料をコレタ上に集約したことで、認識合わせや振り返りが容易になりました。事前にディスカッション内容をメモに記載して商談で提示することで、お客様の課題の深掘りやゴールの明確化にも役立っていると聞いています。さらに、電話やメールに加えてチャットが使えるようになったことで、お客様に合わせた柔軟なコミュニケーションが可能になりました。より気軽に連絡を取り合えるため、お客様との距離がぐっと縮まり、よりタイムリーなご提案やフォローアップに繋がっているようです。

株式会社エイトレッド マーケティング部 ソリューションセールスグループ 副主任 鈴木さん

お客様が最も見ていたのは、公開事例ではなく「自分たち専用のメモ」だった

ーーお客様の行動ログが見えるようになって、手応えはいかがでしたか。

樋口さん:手応えというか、お客様の興味がある内容が、我々の想定といい意味で違うと明らかになったことが、一つの収穫でした。

個人的には、お客様は同業他社の事例あたりに興味があるのかなと考えていたんです。もちろんそこも見ていただいていたのですが、どちらかというとお客様が最も時間を費やして見ていたのは、個別にカスタマイズされた整理のメモや、トライアルの進め方をまとめたメモでした。

つまり「自分たち専用に整理された情報が一目で見られる」ことの価値です。通り一遍の公開事例よりも、個別具体的な情報の価値が高まっているのかなと思いました。

ーーその発見を受けて、資料のつくり方や見せ方は変わりましたか。

樋口さん:何をメモに書き出すか、何を書かないかは営業個人の感覚に委ねている部分もありますが、個別のPowerPoint提案資料をつくる手前に、メモで論点を整理してお見せするステップが生まれました。最終的に提案書はつくるのですが、その前段が変わったという感覚です。

一番大きかったのは、商談の場でコレタを開いて、ホワイトボードのように使いながらお客様と議論する営業が出てきたことですね。Web会議の最中にお客様にもコレタに入っていただいて、その場でエンゲージメントを高めていく。そういう使い方もあるんだな、と私自身が勉強になりました。

ーーお客様の行動データは、どのように分析されているのですか。

樋口さん:より細かくドリルダウンして見たいという要望があったので、Webhookとスプレッドシートを自分たちで連携させて、ピボットテーブルで見やすく加工しています。

見ているのは大きく3つで、①ルームごとに、どの日付でアクセスがあったかのクロス集計、②お客様ごとに専用サイト内のどのコンテンツを何回見ているかの個別・総計カウント、③各ルームの分析画面へすぐ飛べるサマリー。この3つの軸でアウトプットを加工して見ています。連携ができたときは、メンバーもとても喜んでいましたね。

コレタ導入で受注リードタイムが半分に

ーー改革の成果について、数字の面ではいかがでしょうか。

樋口さん:まず商談時間の中身が変わりました。以前は商談のうち約50%が製品説明やデモに費やされていましたが、現在は30%程度の水準で推移しています。その差分の20%を、ディスカッションやヒアリングといった「課題特定」の時間として使えるようになりました。

そして受注までのリードタイムです。以前は初回商談から受注まで平均約6か月ほど要していましたが、現在は最短半分ほどに減少しました。お客様がページを社内で共有し、自律的に検討が進むようになったことも一因だと考えています。

ーーリードタイムの短縮には、ほかにどんな要因がありそうですか。

樋口さん:私たちの製品はトライアルをしていただく流れが多いのですが、設定や検証方法をWeb会議でレクチャーすることがほとんどです。今はコレタも使いながらお客様と進捗状況の共有や疑問点の解消を行い、「こういう流れで進めてください」というマニュアルのような型を事前にご案内できます。つまずくポイントはお客様によって違うので、そこを個別のメモや資料でフォローできることも一因になっていると感じます。

ーーその他に効果はありましたか。

樋口さん:まだ道半ばですが営業スタイルは変わりつつあります。分かりやすいところで言うと、お客様とのコミュニケーション量そのものが増えました。これまでは商談の場か、あるいはメールでのやり取りが中心でしたが、コレタを介することで、チャットで気軽にご質問をいただけるようになった。お客様側も、電話やメールを構えなくても思ったタイミングで聞けるという手軽さがあるようで、以前よりも会話の回数が自然と増えています。

もうひとつは、リアルタイム性ですね。お客様が「どの資料を見ているか」がその場で分かるので、関心が高まっているタイミングを逃さずにフォローできる。「ちょうど今ご覧いただいていたので」とお声がけできると、熱量が高いうちに次の話へ進められます。これまでの"こちらから連絡して、返信を待って"という非同期のやり取りとは、商談のテンポそのものが変わってきました

こうした一つひとつの積み重ねで、製品を説明する営業から、お客様と対話しながら検討を一緒に進めていく営業へ、少しずつシフトしてきている実感があります。

今後の展望 ―― 直販での成果を、パートナーセールスへ

ーー今後、コレタをどのように広げていきたいですか。

樋口さん:現在は、商談の予定が立ったお客様、もしくはインサイドセールスが重点的にフォローしたいと考えたリードに対して、専用ルームを作って発行するという運用です。運用開始してまだ3ヶ月程度ですが、その数は200〜300ルームほどになっていました。

今後の展開を考えると、展示会にお越しいただいたお客様にお送りするような形での活用や、パートナーセールスまでの展開ですね。そこまで広げていったほうが、メーカーの営業活動としてはあるべき姿に近づくと思っています。まずは私たちのようなメーカーが直接商談を創出する舞台で結果を出して、それをパートナーにも展開していければと考えています。

ーー最後に、鈴木さんから一言いただけますか。

鈴木さん:以前は製品機能を紹介するだけの一辺倒なデモになってしまいがちでしたが、コレタの導入後は、お客様の課題深掘りやゴール設定といった「より本質的な議論」にしっかりと時間を使える営業スタイルへと進化を実感しています。

現在は商談予定のあるお客様やインサイドセールスがフォローしたいお客様へのルーム発行がメインですが、今後は当社の強みである導入実績や事例の豊富さを活かし、グループ企業への横展開や同業界へのアプローチにも活用を広げていきたいと考えています。

※掲載内容は取材当時のものです。

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