03

2026.01

商談フェーズを定義する──「案件が止まる理由」を可視化する方法|Process編

    結論:数字を見る前に、定義をそろえよ

    営業組織が「可視化」に取り組むとき、多くの企業が最初にやることは次のどちらかです。

    • KPIを設定する

    • SFAの入力ルールを決める

    しかし、その前に必ずやるべきことがあります。

    それは、

    商談が「どこまで進んでいる状態なのか」を
    チーム全員が同じ意味で理解できるようにすること

    です。

    これが揃っていない状態で数字を見ても、
    会話はかみ合いません。

    • 「この案件は進んでいる」

    • 「いや、まだ早い」

    • 「感覚的にはいけそう」

    こうした議論が起きるのは、
    商談フェーズと進行基準が定義されていないからです。

    可視化営業期におけるProcessの役割は、
    商談の流れを「管理」することではありません。

    誰が見ても、同じ基準で商談の進捗を評価できる状態を作ること。

    本記事では、そのための具体的な考え方と実践方法を解説します。


    1. 可視化営業期とは何か(フェーズ1との違い)

    フェーズ1(属人営業期)では、
    次のような課題がありました。

    • 商談の進め方が人によって違う

    • 成果判断が感覚的

    • どこで失注しているか分からない

    そのためにやったのが、

    • 商談の流れを“型”にする

    • とりあえずこの順番でやる、という最小型を共有する

    でした。

    フェーズ2(可視化営業期)では、
    一段階レベルが上がります。

    フェーズ2のテーマ

    • 商談を「見える状態」にする

    • チームで共通の認識を持つ

    • 感覚ではなく、データで営業を語る

    このとき、Processは
    「商談の流れ」から「商談の進行基準」へと進化します。

    フェーズ2「可視化営業期」の詳細はこちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
    https://www.coleta.jp/digitalsalesnavi/kashika

    2. 可視化できない営業組織で起きていること

    可視化営業期に入れていない組織では、
    次のような状態がよく見られます。

    • 案件進捗が感覚的

    • どこで止まっているか分からない

    • 上司と部下で認識がズレる

    • 進捗会議が報告会で終わる

    これは能力の問題ではありません。

    Processが未定義だからです。

    3. 可視化営業期のProcessが担う役割

    可視化営業期におけるProcessの目的は、
    非常にシンプルです。

    営業プロセスを、
    誰でも同じ基準で評価できる状態にすること

    その結果として、

    • 案件の停滞を早期に発見できる

    • 抜け漏れを防げる

    • 進捗会議の質が上がる

    という効果が生まれます。

    4. 可視化営業期のProcess設計:全体像

    可視化営業期のProcessは、
    以下の3ステップで設計します。

    1. 商談フェーズを定義する

    2. 各フェーズに「進行基準(昇格条件)」を設定する

    3. データ(DSR / SFA)を使って進捗を確認する

    ここから、それぞれを詳しく見ていきます。

    5. ステップ① 商談フェーズを定義する

    まずやるべきは、
    商談フェーズを明確に分けることです。

    ポイントは、
    「営業の都合」ではなく
    顧客の意思決定プロセスに沿って定義することです。

    商談フェーズ例(5段階)

    1. 課題合意

    2. 解決策検討

    3. 比較・選定

    4. 社内稟議

    5. 受注

    このフェーズ定義があるだけで、

    • どこまで進んでいるか

    • 次に何が必要か

    が明確になります。

    6. ステップ② 各フェーズに「進行基準(昇格条件)」を明記する

    フェーズを定義しただけでは、
    まだ可視化とは言えません。

    次に必要なのが、
    各フェーズを「いつクリアしたと言えるのか」を決めることです。

    これを、本記事では
    進行基準(昇格条件)と呼びます。

    進行基準の例

    • 課題合意フェーズ

      顧客が課題を社内で合意できている

    • 解決策検討フェーズ

      顧客が解決策の方向性に納得している

    • 比較・選定フェーズ

      比較対象と評価軸が明確になっている

    • 社内稟議フェーズ

      稟議プロセスと決裁者が特定できている

    重要なのは、

    「営業が説明した」ではなく
    「顧客側で何が起きているか」で定義すること

    です。

    7. なぜ進行基準がないと案件は停滞するのか

    進行基準がないと、
    案件は次のような状態に陥ります。

    • フェーズは進んでいるが、実態は進んでいない

    • 何をすれば前に進むか分からない

    • 気づいたら止まっている

    これは、
    営業自身が「今どこにいるか」を把握できていない状態です。

    進行基準は、
    営業のためのチェックポイントでもあります。

    8. ステップ③ DSR・SFAのデータを使って進捗を見る

    フェーズと進行基準が定義できたら、
    初めて「データを見る意味」が生まれます。

    可視化営業期で見るべきデータ

    • 各フェーズの案件数

    • フェーズ滞留期間

    • 昇格できていない理由

    • DSRでの資料閲覧・関心データ

    ここで重要なのは、
    数字を評価に使うことではありません。

    数字は、
    「どこで・なぜ止まっているか」を
    発見するためのものです。

    9. 成果物として何が残るのか

    可視化営業期のProcess設計を行うと、
    次のような成果物が自然に生まれます。

    • 商談フェーズ定義表

    • フェーズ別進行基準(チェックリスト)

    • 案件停滞レポート(SFA自動抽出)

    これらは、
    単なる資料ではなく
    営業組織の共通言語になります。

    10. 進捗会議が変わる理由

    Processが可視化されると、
    進捗会議の質が劇的に変わります。

    Before

    • 感覚的な報告

    • 「頑張ってます」

    • 「たぶんいけます」

    After

    • どのフェーズで止まっているか

    • なぜ昇格できていないか

    • 次に何をすべきか

    会議が「報告」から
    改善の場に変わります。

    11. 可視化営業期で大事なコツ

    最後に、可視化営業期のProcess設計で
    特に重要なポイントを整理します。

    • 数字を見る前に定義をそろえる

    • フェーズは少なく、分かりやすく

    • 進行基準は顧客視点で

    • 完璧を目指さない

    Processは「管理」のためのものではありません。

    チームの精度を上げるための道具です。

    12. まとめ:可視化営業期のProcessは「共通の物差し」を作ること

    本記事の要点をまとめます。

    • 可視化営業期では、
      商談を「見える状態」にすることが最優先

    • そのために必要なのが、
      商談フェーズと進行基準の定義

    • 定義がそろえば、
      数字は自然に意味を持つ

    • 感覚営業から、データで語る営業へ進化できる

    フェーズ1で「型」を作り、
    フェーズ2で「基準」をそろえる。

    この2つが揃って初めて、
    営業は本当に可視化されます。

    次の記事予告

    次回は、可視化営業期のContents編として、

    • DSRを使った資料共有

    • 閲覧ログの活用

    • 顧客の関心をどう見抜くか

    を解説します。

    記事をシェア

    コレタ for Salesのご利用をはじめてみませんか?

    コレタ for Sales

    を使ってみませんか?

    資料請求して相談しよう

    © NK Energy System Inc.