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2026.01
商談フェーズを定義する──「案件が止まる理由」を可視化する方法|Process編

結論:数字を見る前に、定義をそろえよ
営業組織が「可視化」に取り組むとき、多くの企業が最初にやることは次のどちらかです。
KPIを設定する
SFAの入力ルールを決める
しかし、その前に必ずやるべきことがあります。
それは、
商談が「どこまで進んでいる状態なのか」を
チーム全員が同じ意味で理解できるようにすること
です。
これが揃っていない状態で数字を見ても、
会話はかみ合いません。
「この案件は進んでいる」
「いや、まだ早い」
「感覚的にはいけそう」
こうした議論が起きるのは、
商談フェーズと進行基準が定義されていないからです。
可視化営業期におけるProcessの役割は、
商談の流れを「管理」することではありません。
誰が見ても、同じ基準で商談の進捗を評価できる状態を作ること。
本記事では、そのための具体的な考え方と実践方法を解説します。
1. 可視化営業期とは何か(フェーズ1との違い)
フェーズ1(属人営業期)では、
次のような課題がありました。
商談の進め方が人によって違う
成果判断が感覚的
どこで失注しているか分からない
そのためにやったのが、
商談の流れを“型”にする
とりあえずこの順番でやる、という最小型を共有する
でした。
フェーズ2(可視化営業期)では、
一段階レベルが上がります。
フェーズ2のテーマ
商談を「見える状態」にする
チームで共通の認識を持つ
感覚ではなく、データで営業を語る
このとき、Processは
「商談の流れ」から「商談の進行基準」へと進化します。
フェーズ2「可視化営業期」の詳細はこちらの記事で解説していますので、ぜひご覧ください。
https://www.coleta.jp/digitalsalesnavi/kashika
2. 可視化できない営業組織で起きていること
可視化営業期に入れていない組織では、
次のような状態がよく見られます。
案件進捗が感覚的
どこで止まっているか分からない
上司と部下で認識がズレる
進捗会議が報告会で終わる
これは能力の問題ではありません。
Processが未定義だからです。
3. 可視化営業期のProcessが担う役割
可視化営業期におけるProcessの目的は、
非常にシンプルです。
営業プロセスを、
誰でも同じ基準で評価できる状態にすること
その結果として、
案件の停滞を早期に発見できる
抜け漏れを防げる
進捗会議の質が上がる
という効果が生まれます。
4. 可視化営業期のProcess設計:全体像
可視化営業期のProcessは、
以下の3ステップで設計します。
商談フェーズを定義する
各フェーズに「進行基準(昇格条件)」を設定する
データ(DSR / SFA)を使って進捗を確認する
ここから、それぞれを詳しく見ていきます。
5. ステップ① 商談フェーズを定義する
まずやるべきは、
商談フェーズを明確に分けることです。
ポイントは、
「営業の都合」ではなく
顧客の意思決定プロセスに沿って定義することです。
商談フェーズ例(5段階)
課題合意
解決策検討
比較・選定
社内稟議
受注
このフェーズ定義があるだけで、
どこまで進んでいるか
次に何が必要か
が明確になります。
6. ステップ② 各フェーズに「進行基準(昇格条件)」を明記する
フェーズを定義しただけでは、
まだ可視化とは言えません。
次に必要なのが、
各フェーズを「いつクリアしたと言えるのか」を決めることです。
これを、本記事では
進行基準(昇格条件)と呼びます。
進行基準の例
課題合意フェーズ
顧客が課題を社内で合意できている
解決策検討フェーズ
顧客が解決策の方向性に納得している
比較・選定フェーズ
比較対象と評価軸が明確になっている
社内稟議フェーズ
稟議プロセスと決裁者が特定できている
重要なのは、
「営業が説明した」ではなく
「顧客側で何が起きているか」で定義すること
です。
7. なぜ進行基準がないと案件は停滞するのか
進行基準がないと、
案件は次のような状態に陥ります。
フェーズは進んでいるが、実態は進んでいない
何をすれば前に進むか分からない
気づいたら止まっている
これは、
営業自身が「今どこにいるか」を把握できていない状態です。
進行基準は、
営業のためのチェックポイントでもあります。
8. ステップ③ DSR・SFAのデータを使って進捗を見る
フェーズと進行基準が定義できたら、
初めて「データを見る意味」が生まれます。
可視化営業期で見るべきデータ
各フェーズの案件数
フェーズ滞留期間
昇格できていない理由
DSRでの資料閲覧・関心データ
ここで重要なのは、
数字を評価に使うことではありません。
数字は、
「どこで・なぜ止まっているか」を
発見するためのものです。
9. 成果物として何が残るのか
可視化営業期のProcess設計を行うと、
次のような成果物が自然に生まれます。
商談フェーズ定義表
フェーズ別進行基準(チェックリスト)
案件停滞レポート(SFA自動抽出)
これらは、
単なる資料ではなく
営業組織の共通言語になります。
10. 進捗会議が変わる理由
Processが可視化されると、
進捗会議の質が劇的に変わります。
Before
感覚的な報告
「頑張ってます」
「たぶんいけます」
After
どのフェーズで止まっているか
なぜ昇格できていないか
次に何をすべきか
会議が「報告」から
改善の場に変わります。
11. 可視化営業期で大事なコツ
最後に、可視化営業期のProcess設計で
特に重要なポイントを整理します。
数字を見る前に定義をそろえる
フェーズは少なく、分かりやすく
進行基準は顧客視点で
完璧を目指さない
Processは「管理」のためのものではありません。
チームの精度を上げるための道具です。
12. まとめ:可視化営業期のProcessは「共通の物差し」を作ること
本記事の要点をまとめます。
可視化営業期では、
商談を「見える状態」にすることが最優先そのために必要なのが、
商談フェーズと進行基準の定義定義がそろえば、
数字は自然に意味を持つ感覚営業から、データで語る営業へ進化できる
フェーズ1で「型」を作り、
フェーズ2で「基準」をそろえる。
この2つが揃って初めて、
営業は本当に可視化されます。
次の記事予告
次回は、可視化営業期のContents編として、
DSRを使った資料共有
閲覧ログの活用
顧客の関心をどう見抜くか
を解説します。

