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2026.01

非同期営業とは?意味・進め方・同期型との使い分け【2026年版】

    非同期営業とは、営業が主導して動かす営業ではなく、買い手が自分のタイミングで検討を進められる状態を整えておく営業です。電話や訪問で接触の回数を増やすのではなく、判断に必要な材料をいつでも参照できる形で渡し、買い手が動いたタイミングで支援します。

    背景ははっきりしています。コレタの調査(n=250、2026年3月)では78.0%の購買担当者が「詳細な資料やデモ動画があれば、電話なしでも検討を進められる」と回答し、67.2%が営業電話に出なかった経験を持っていました。また別の調査(n=180、2026年1月)では92.2%が、自分のペースで情報を確認できる関わり方を望んでいます。

    この記事で分かることは、次の4点です。

    • 非同期営業と同期型営業の違い

    • 必要とされる理由(調査データ)

    • 始めるための5ステップと、同期型との使い分け

    • KPIの置き方と、よくある誤解


    1. 同期型営業と非同期営業の違い

    同期型営業は、アポイントを取り、商談をし、フォローの連絡をし、次回の打ち合わせを設定する。営業と買い手が同じ時間を共有して進める進め方です。長くBtoB営業の基本でした。

    項目

    同期型営業

    非同期営業

    進め方

    営業が接点をつくって動かす

    買い手が動けるように整えておく

    主な手段

    電話、訪問、Web会議

    資料・動画・FAQの共有、閲覧の可視化

    時間

    双方の予定を合わせる

    相手の都合のよい時間

    届く相手

    商談に出た人

    商談に出ていない関係者にも届く

    営業の仕事

    説明する

    判断できる材料を用意する

    成果の測り方

    接触回数、商談数

    閲覧率、関与人数、検討の前進

    大切なのは、どちらかを選ぶ話ではないことです。商談そのものは同期型が向いていますし、商談後の社内検討は非同期でしか支えられません。


    2. なぜいま非同期営業が必要なのか

    理由① 買い手は自分のペースで検討したい

    独自調査(n=180)では、92.2%が自分のペースで情報を確認できる関わり方を理想としています。頻繁な接触は、必ずしも歓迎されません。買い手が望む接点の形はBtoB買い手が本当に望む営業接点にまとめています。

    理由② 社内検討そのものが非同期で進む

    社内会議、チャット、資料の共有。買い手の検討は、営業のいない非同期の場で進みます。同じ調査では73.9%が「営業がいない場で社内検討が進んだ」と回答しました。営業だけが同期型で動いても、購買プロセスとかみ合いません。

    理由③ 電話がつながらない

    調査(n=250)では67.2%が営業電話に出なかった経験を持ち、最も多い理由は「知らない番号には出ない(44.1%)」でした。詳しくは電話営業が敬遠される理由で解説しています。接触の回数を増やす方向は、成果につながりにくくなっています。

    理由④ 判断のタイミングは外から見えない

    買い手が迷うのは、営業がいないときです。だからこそ、いつでも支援できる状態を保つことが重要になります。


    3. 非同期営業を始める5ステップ

    ステップ1:判断に必要な材料をそろえる

    提案資料に加えて、同業種の事例、費用対効果の試算、よくある質問への回答、セキュリティの資料を用意します。商談で口頭補足していた内容を、文章として書き込むことがコツです。材料の種類と作り方はバイヤーイネーブルメントのコンテンツ7種類と作り方で解説しています。

    ステップ2:1つの場所にまとめて渡す

    メールに個別に添付すると、担当者が社内で転送するたびにファイルが分かれ、最新版が分からなくなります。顧客ごとに1つのページへまとめ、URLで共有します。仕組みはデジタルセールスルームとは?機能・比較・選び方、共有方法の違いは営業資料の共有方法と閲覧が見える共有にまとめています。

    ステップ3:見られたかどうかを確かめられるようにする

    非同期営業で最も重要なのがここです。送って終わりでは、放置と変わりません。誰が何をどれだけ見たかが分かれば、次の打ち手を根拠を持って決められます。読み取り方は買い手の購買シグナルを検知する方法で解説しています。

    ステップ4:動きに合わせて介入する

    閲覧が費用のページに集中しているなら費用対効果の試算を、セキュリティのページなら情報システム部門向けの資料を渡します。決まった間隔で連絡するのではなく、変化があったときに連絡します。

    ステップ5:同期の場は、目的を絞って使う

    非同期で進められない場面はあります。初回のヒアリング、認識合わせ、条件の交渉です。ここは短い同期の場をつくり、それ以外は非同期に寄せます。商談前後の進め方はBtoB営業の4フェーズも参考にしてください。

    こんな企業に向いています——電話がつながらず追客が進まない、商談後に検討状況が見えない、少人数で多くの案件を回している。デジタルセールスルーム『コレタ for Sales』は、資料・動画・FAQを1つのページで届け、閲覧の動きを営業に知らせます。→ コレタ for Sales の詳細はこちら


    4. 同期型と非同期の使い分け

    場面

    向いている進め方

    理由

    初回のヒアリング

    同期

    課題と前提を引き出す必要がある

    製品の説明

    非同期

    動画と資料のほうが、何度も確認できる

    疑問への回答

    非同期(必要なら同期)

    相手の時間を取らずに解消できる

    社内説明の支援

    非同期

    営業が同席できない場面だから

    条件・契約の交渉

    同期

    双方の合意形成が必要

    導入後の立ち上がり支援

    併用

    手順は非同期、つまずきは同期

    ヒアリングの設計は営業のヒアリングとは?聞くべき項目が参考になります。


    5. KPIの置き方

    非同期営業では、接触回数を成果指標にすると判断を誤ります。次の指標に置き換えてください。

    区分

    指標

    見えること

    到達

    資料の閲覧率

    届いているか

    広がり

    1案件あたりの閲覧者数

    社内で共有されたか

    深さ

    主要コンテンツの読了率

    内容が伝わったか

    前進

    次フェーズへの移行率

    検討が進んだか

    成果

    商談から受注までの日数

    検討期間が縮んだか

    指標の詳しい置き方はバイヤーイネーブルメントのKPI設定とデータ活用で解説しています。


    6. 非同期営業への3つの誤解

    誤解① 放置する営業である 違います。放置は材料を渡さず連絡もしない状態です。非同期営業は、材料を先に渡し、動きを見て適切なタイミングで介入します。準備の量はむしろ増えます。

    誤解② 人が要らなくなる 違います。必要な判断材料を見極め、関係者ごとに何を渡すかを設計するのは人の仕事です。役割が「説明する人」から「判断を支える人」に変わります。考え方は意思決定支援型営業とはで解説しています。

    誤解③ 商談がなくなる 違います。商談の回数は減っても、1回あたりの密度は上がります。説明に時間を使わず、相手の状況と論点に時間を使えるようになるためです。


    まとめ

    • 非同期営業とは、買い手が自分のタイミングで検討を進められる状態を整えておく営業です

    • 78.0%が「資料や動画があれば電話なしでも検討を進められる」と回答し、92.2%が自分のペースでの関わり方を望んでいます

    • 始め方は、材料をそろえる、1か所にまとめる、閲覧を確かめられるようにする、動きに合わせて介入する、同期の場は目的を絞る、の5ステップです

    • 同期型と対立するものではなく、場面で使い分けます

    • 接触回数ではなく、閲覧率・関与人数・検討の前進で成果を測ります

    まずは進行中の案件1件で、資料を1つのページにまとめて共有するところから試してみてください。

    こんな企業に向いています——電話や訪問に頼らない営業に切り替えたい、商談に出てこない関係者にも情報を届けたい、フォローのタイミングを根拠を持って決めたい。コレタ for Salesは、非同期での検討を支えるデジタルセールスルームです。→ コレタ for Sales の詳細・資料請求はこちら


    よくある質問(FAQ)

    Q1. 非同期営業とは何ですか? A. 買い手が自分のタイミングで検討を進められる状態を、営業が事前に整えておく進め方です。資料・動画・FAQを1つの場所にまとめて渡し、閲覧の動きを見て必要なタイミングで支援します。接触の回数を増やす同期型の営業とは、時間の使い方が異なります。

    Q2. 同期型営業はもう必要ないのですか? A. 必要です。初回のヒアリング、認識合わせ、条件の交渉は同期のほうが向いています。製品説明や社内説明の支援は非同期が向いています。場面で使い分けるのが現実的です。

    Q3. 非同期営業は「放置」と何が違うのですか? A. 材料を渡しているかどうかと、動きを見ているかどうかです。放置は連絡もせず材料も渡さない状態です。非同期営業では、判断に必要な材料を先に渡し、閲覧の動きに変化があったタイミングで介入します。

    Q4. 何から始めればよいですか? A. 商談で口頭補足していた内容を文章にし、提案資料・事例・FAQをまとめて1つのURLで共有するところからです。閲覧の記録が残る形にすると、次の打ち手が決めやすくなります。

    Q5. 非同期営業の成果はどう測ればよいですか? A. 接触回数ではなく、資料の閲覧率、1案件あたりの閲覧者数、主要コンテンツの読了率、次フェーズへの移行率、商談から受注までの日数で測ります。導入前の数字を記録しておくことが前提です。

    Q6. 顧客が資料を見てくれない場合はどうすればよいですか? A. 渡す量とタイミングを見直してください。最初から多くを置くと、どこから見ればよいか分かりません。いま検討中の論点に関わる資料を1〜2点に絞り、「このリンクからいつでもご確認いただけます」と使い方を添えると閲覧されやすくなります。

    Q7. 少人数の営業チームでも導入できますか? A. 少人数ほど向いています。1人が抱えられる商談の数には限りがありますが、非同期で進められる部分が増えれば、同じ人数でより多くの案件を支えられます。

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