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2026.07

提案書の作り方|社内で"そのまま使われる"構成と、57.1%が作り直す理由【BtoB営業】  

    多くの営業が、提案書を「商談で説明するための資料」として作っています。しかし、それが提案書が刺さらない最大の理由です。

    コレタのBtoB意思決定の実態調査2026では、衝撃的な事実が明らかになりました。窓口担当者の57.1%が、営業から受け取った資料をそのまま使わず「自分なりにまとめ直した資料」を作成して社内共有しているのです。営業資料をそのまま転送・共有しているのは、わずか35.1%にとどまります。

    つまり、あなたが丁寧に作り込んだ提案書は、半数以上の案件で「そのままでは使えない」と判断されている。そして稟議の場に出るのは、担当者が再編集した"別物"です。

    提案書は、商談で説明するために作るのではありません。顧客が、社内で共有するために作る——本記事はこの前提から、実際に使われる提案書の作り方を解説します。

    この記事でわかること:

    • なぜ提案書は「作り直される」のか——データが示す実態

    • 社内でそのまま使われる提案書の構成

    • 1枚サマリー・比較表・稟議テンプレートの作り方

    1. 提案書は「商談用」ではなく「社内共有用」に作る

    提案書の本当の読者は、目の前の担当者ではない

    BtoB購買の87%は複数人で意思決定しており、4名以上が関わるケースが64%にのぼります。一方で、意思決定者全員と話せた営業はわずか11.5%でした。

    つまり、提案書を読む人の大半は、あなたが会ったことのない人です。あなたの説明が添えられない状態で、資料だけが社内を巡ります。

    さらに調査では、「購買判断で最も参考にした情報源」として営業担当者の説明を挙げた購買担当者はわずか11.1%で最下位でした。営業が口頭でどれだけ熱弁しても、判断の場にその声は残りません。残るのは、資料だけです。

    だから「作り直される」

    担当者が資料を作り直す理由はシンプルです。そのままでは社内で説明できないからです。

    • 専門用語が多く、他部署や上司に伝わらない

    • 情報量が多すぎて、要点が分からない

    • 稟議の申請フォーマットに合わない

    • 自社の課題に沿った並びになっていない

    担当者は悪意で作り直しているのではありません。社内を通すために、やむを得ず翻訳しているのです。そしてその翻訳の過程で、あなたの強みや差別化ポイントは削ぎ落とされていきます。

    2. 買い手が本当に求めている資料

    では、何を渡せば「そのまま使われる」のか。調査では、意思決定者への情報伝達において買い手が求めるコンテンツが明らかになっています。

    順位

    買い手が求めるコンテンツ

    割合

    1位

    社内の意思決定者向けに、専門用語を使わずわかりやすく説明した資料

    35%

    2位

    稟議書・社内申請に使える資料テンプレートや記入例

    31%

    3位

    競合他社との機能・価格・実績などの比較表

    25%

    4位

    社内の関係者に共有しやすい1枚資料(エグゼクティブサマリー)

    24%

    上位を占めるのは、すべて「担当者が社内を説得するための道具」です。

    買い手は、あなたの製品の素晴らしさを説明されたいのではありません。「これを使えば上司を説得できる」という武器を求めているのです。

    3. そのまま使われる提案書の構成

    基本構成(7パート)

    パート

    内容

    ポイント

    ① 表紙

    提案タイトル・宛先・日付

    顧客の課題を表紙に書く(自社名より先に)

    ② 課題の整理

    ヒアリングで聞いた課題を言語化

    顧客の言葉をそのまま使う

    ③ 課題の影響

    放置した場合の損失・リスク

    数値化できると稟議で効く

    ④ 解決策

    提案内容

    機能ではなく「課題がどう解決するか」

    ⑤ 効果

    導入後の変化・数値

    ROI・工数削減・成果指標

    ⑥ 費用・導入ステップ

    価格と導入の流れ

    稟議に必要な情報を漏れなく

    ⑦ 事例

    類似企業の成功例

    同業種・同規模が最も効く

    最重要:冒頭に「1枚サマリー」を置く

    24%の買い手が「共有しやすい1枚資料」を求めています。提案書の1ページ目に、これ1枚で稟議が回るサマリーを置いてください。

    1枚サマリーに入れる要素は、次の5つです。

    • 課題:何が問題か(1行)

    • 解決策:何をするか(1行)

    • 効果:どうなるか(数値で)

    • 費用:いくらか

    • リスクと対策:懸念点にあらかじめ答える

    決裁者は、提案書を最後まで読みません。この1枚だけを見て判断します。

    専門用語を「顧客の社内用語」に翻訳しておく

    35%が「専門用語を使わずわかりやすく説明した資料」を求めています。あなたが翻訳しなければ、担当者が翻訳します。 そして担当者の翻訳は、必ずしも正確ではありません。

    自社の専門用語を、顧客が社内で使う言葉に置き換えたうえで提案書に落とし込んでください。

    比較表は「先に」出す

    25%が比較表を求めています。比較情報を出し渋ると、担当者が自分で比較表を作ります。そこであなたの強みが正しく書かれる保証はありません。

    公正な比較表を先に渡すほうが、結果的に自社に有利に働きます。

    稟議テンプレートを添える

    31%が「稟議書・社内申請に使えるテンプレートや記入例」を求めています。これを用意している営業は、ほとんどいません。 ここが最大の差別化ポイントです。

    導入効果・投資対効果・他社事例を、そのまま申請書に貼り付けられる形式で渡すだけで、担当者の負担は劇的に下がります。顧客の稟議を通す方法は稟議が通らない理由とは?顧客の社内稟議を通してもらう5つの方法で詳しく解説しています。

    4. 提案書でよくある失敗

    失敗①:自社紹介から始まる

    決裁者は、あなたの会社に興味がありません。顧客の課題から始めてください。

    失敗②:機能を並べてしまう

    「何ができるか」ではなく「顧客の何が解決するか」を書きます。機能一覧は付録に回します。

    失敗③:長すぎる

    読まれない提案書は、存在しないのと同じです。本編は簡潔にし、詳細は付録に分けます。

    失敗④:課題が「営業の言葉」で書かれている

    課題は顧客がヒアリングで話した言葉をそのまま使ってください。顧客は「自分の課題だ」と認識して初めて動きます。課題を引き出す質問法は示唆質問とは?顧客が「自分ごと」に変わる質問例と作り方を参照してください。

    失敗⑤:送って終わりにする

    最大の失敗です。次章で解説します。

    5. 提案書は「送って終わり」ではない

    提案書を送った後、あなたはこう思っていませんか。

    「見てくれているだろうか」「そろそろ連絡が来るはず」

    しかし、91%の買い手は商談後に社内で動いており、その約7割は営業に届いていません。そして電話で確認しようとしても、67.2%は営業からの電話に出ません営業電話の実態調査)。

    提案書は、渡した瞬間から見えなくなるのです。

    だから「見る」仕組みを持つ

    提案書をデジタルセールスルーム(DSR)で共有すれば、

    • どのページが、何分読まれたかが分かる(=何が刺さっているか)

    • 誰が見たかが分かる(=担当者が誰に転送したか)

    • 役員クラスの閲覧が現れたら、決裁者向けの追加資料を送るタイミングが掴める

    「どの資料が受注に効いているか」がデータで分かれば、提案書そのものを継続的に改善できます。実際、83%の買い手が「専用の確認ページを社内検討で活用したい」と回答しており、この形は買い手にも歓迎されます。

    このような提案書の"その後"を可視化するのが、AI搭載のデジタルセールスルーム「コレタ for Sales」です。

    6. まとめ

    • 提案書は「商談で説明するため」ではなく「顧客が社内で共有するため」に作る

    • 57.1%の担当者が営業資料を自分でまとめ直している。あなたの提案は"翻訳"され、稟議の場では別物になっている

    • 買い手が求めるのは「専門用語を使わない説明資料」「稟議テンプレート」「比較表」「1枚サマリー」——つまり社内を説得する武器

    • 決裁者は提案書を最後まで読まない。1ページ目の1枚サマリーで判断される

    • 提案書は送って終わりではない。閲覧ログで"その後"を見る

    提案書の本当の読者は、目の前の担当者ではありません。あなたが一度も会わない、決裁の場にいる人たちです。その人たちに届く形で作ってください。

    よくある質問(FAQ)

    Q1. BtoB営業の提案書は、どんな構成にすればいいですか?

    A: ①表紙(顧客の課題を書く)②課題の整理③課題の影響④解決策⑤効果⑥費用・導入ステップ⑦事例、の7パートが基本です。加えて、1ページ目に「課題・解決策・効果・費用・リスク」をまとめた1枚サマリーを置いてください。決裁者は提案書を最後まで読まず、この1枚で判断します。

    Q2. 提案書が読まれているか分かりません。どうすればいいですか?

    A: 電話やメールで確認しても、67.2%の購買担当者は営業からの電話に出ません。デジタルセールスルームで提案書を共有すれば、どのページが何分読まれたか、誰が閲覧したか(=担当者が誰に転送したか)がデータで分かります。「聞く」のではなく「見る」のが確実です。

    Q3. なぜ提案書は顧客に作り直されてしまうのですか?

    A: そのままでは社内で説明できないためです。調査では57.1%の担当者が営業資料をまとめ直しており、そのまま転送しているのは35.1%だけでした。専門用語が多い、要点が分からない、稟議フォーマットに合わない——これらが理由です。対策は、専門用語を排し、1枚サマリーと稟議テンプレートを添えることです。

    Q4. 競合との比較表は提案書に入れるべきですか?

    A: 入れるべきです。買い手の25%が比較表を求めています。出し渋ると担当者が自分で比較表を作り、そこであなたの強みは正しく書かれません。公正な比較表を先に渡すほうが、結果的に自社に有利に働きます。

    Q5. 提案書は何ページくらいが適切ですか?

    A: ページ数より構造が重要です。本編は簡潔にまとめ、詳細は付録に分けます。決裁者は1枚サマリーで判断し、担当者は社内共有しやすさで評価します。「読まれない提案書は存在しないのと同じ」と考え、要点が1枚で伝わる構成を優先してください。


    🌟 提案書の"その後"を可視化したい方へ

    コレタ for Salesは、提案書を顧客専用ページで共有し、どのページが誰に何分読まれたか、誰に転送されたかを可視化するデジタルセールスルームです。「刺さる提案書」をデータで育てられます。

    最終更新: 2026年6月 | デジタルセールスナビ編集部

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