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2026.07
ソリューション営業とは?提案営業との違い・進め方と「古い」と言われる理由【2026年版】

ソリューション営業とは、顧客がまだ気づいていない潜在的な課題を掘り起こし、その解決策(ソリューション)を設計して提案する営業手法です。「この商品はいかがですか」と売り込む商品起点の営業ではなく、「御社のこの課題は、こう解決できます」という課題起点の営業だと言えます。結論から言えば、買い手が営業に会う前に情報収集を終える時代において、ソリューション営業は"単なる説明"を超えて価値を出せる、数少ない営業スタイルの一つです。
一方で近年、「ソリューション営業はもう古い」という声も聞かれます。本記事では、ソリューション営業の基本と進め方を押さえたうえで、なぜ古いと言われるのか、現代版にどうアップデートすべきかまでを解説します。コレタの独自調査(2026年1月, n=180)によると、買い手が営業に最も求める価値は「自社に合う/合わないの整理」(50.0%)で、「営業担当者の説明」は判断材料の最下位(11.1%)でした。この事実こそ、ソリューション営業がいま問い直されている理由の核心です。
この記事でわかること:
ソリューション営業とは何か——提案営業・御用聞き営業との違い
ソリューション営業の4ステップの進め方と必要なスキル
「ソリューション営業は古い」と言われる理由と、現代版へのアップデート方法
なぜ今、ソリューション営業が問い直されているのか
ソリューション営業の価値と限界の両方を理解するには、買い手の変化を押さえる必要があります。
買い手はすでに「解決策」を調べ終えている
かつてソリューション営業が強かったのは、買い手が課題や解決策を知らず、営業が"教える"価値があったからです。しかし今は違います。コレタの独自調査(2026年1月, n=180)によると、63.3%の買い手が「初回商談ですでに知っている内容が多かった」と感じ、73.9%の案件で営業不在のまま社内検討が進んでいたという結果が出ています(BtoB購買の実態調査)。買い手が自力で解決策まで調べている以上、教科書的なソリューション提案は響きにくくなっています。
それでも「課題の整理」を求める買い手は多い
とはいえ、買い手がソリューションを不要と考えているわけではありません。同じ調査で、買い手が営業に最も求める価値は「自社に合う/合わないの整理」(50.0%)でした。自分で情報は集められても、「自社の状況に照らして何が最適か」の整理には、依然として営業の支援を求めているのです。ここに、現代版ソリューション営業の活路があります。
ソリューション営業とは?——提案営業・御用聞き営業との違い
ソリューション営業とは、顧客の潜在課題を掘り起こし、その解決策を設計して提案する、課題起点の営業手法です。営業スタイルの発展段階の中で捉えると、その位置づけが明確になります。
スタイル | 起点 | 特徴 |
|---|---|---|
御用聞き営業 | 顧客の要望 | 言われたものを提供する受け身型 |
提案営業 | 顧客の顕在課題 | 見えている課題に合わせて提案する |
ソリューション営業 | 顧客の潜在課題 | 気づいていない課題を掘り起こし解決する |
提案営業との違い
提案営業とソリューション営業は近い概念ですが、掘り下げの深さが異なります。提案営業が「顧客がすでに認識している課題」に対して自社商材を提案するのに対し、ソリューション営業は「顧客自身も言語化できていない潜在課題」を対話の中で掘り起こし、その解決策を設計します。企画営業や提案営業との位置づけは企画営業とは?営業企画との違いと必要なスキル、営業スタイル全体の中での整理は営業手法とは?種類一覧と使い分けもあわせてご覧ください。
御用聞き営業との違い
御用聞き営業が顧客の要望に受け身で応えるのに対し、ソリューション営業は営業側から能動的に課題を提起します。既存顧客に対する御用聞きからの脱却はルート営業とは?"脱御用聞き"で成果を上げる方法でも解説しています。
ソリューション営業の進め方——4つのステップ
ソリューション営業は、感覚ではなく次の4ステップで進めると再現性が高まります。
ステップ1:事前準備と仮説構築
顧客の業界動向・経営課題・競合状況を調べ、「この顧客はこんな課題を抱えているのではないか」という仮説を立てます。ここが浅いと、以降のヒアリングが的外れになります。
ステップ2:ヒアリングで潜在課題を掘り起こす
対話を通じて、顧客自身も気づいていない課題を引き出します。「現状」「理想」「そのギャップ」を顧客の言葉で語ってもらうことが重要です。この深掘りには質問設計のフレームが有効で、SPIN話法とは?4つの質問で顧客の課題を引き出す営業手法や商談ヒアリングのコツと質問例が役立ちます。
ステップ3:解決策(ソリューション)を設計する
引き出した課題に対して、自社の商材・サービスをどう組み合わせれば解決できるかを設計します。単品売りではなく「課題解決のパッケージ」として提案を組み立てるのがソリューション営業の核心です。
ステップ4:意思決定者に伝わる形で提案する
BtoBでは、担当者が社内の決裁者に説明して初めて受注に至ります。コレタの独自調査では、意思決定者全員に営業の声が届いていない案件が72.8%にのぼりました。担当者が社内で説明しやすい提案書に落とし込むことが欠かせません。決裁者への到達はキーパーソン・決裁者へのアプローチ方法を参照してください。
こんな組織に向いています——ソリューション営業を掲げているが、実際にできるのは一部のベテランだけ、という組織は少なくありません。潜在課題の掘り起こし方や提案の型を可視化して共有できれば、組織全体でソリューション営業を再現できます。デジタルセールスルーム『コレタ for Sales』は、商談の記録や提案資料の閲覧ログを残し、成果を出す提案の型をデータで把握できます。→ コレタ for Sales 詳細はこちら
「ソリューション営業は古い・終わった」と言われる理由
近年、「ソリューション営業はもう通用しない」という議論があります。これは主に3つの理由から来ています。
理由①:買い手が解決策を自分で調べられるようになった
前述の通り、買い手は営業に会う前に課題も解決策も調べています。営業が"解決策を教える"だけの価値は下がりました。
理由②:「聞き出す」だけでは差別化できない
多くの営業が同じようにヒアリングをするため、「課題を聞き出して提案する」だけでは競合と差がつきません。海外では、顧客に新しい視点を提示する「チャレンジャーセールス」型が有効だという議論もあります。
理由③:潜在課題の掘り起こしに時間がかかりすぎる
丁寧なヒアリングは時間を要し、非効率だという指摘もあります。特に、営業に長い時間を割きたくない現代の買い手とは相性が悪い場面があります。
「古い」のではなく「前提の更新」が必要
ただし、ソリューション営業そのものが不要になったわけではありません。買い手が今も求める「自社に合う/合わないの整理」(50.0%)は、まさにソリューション営業が担う領域です。必要なのは、聞き出すだけでなく、データと新しい視点で顧客の判断を支援する形へのアップデートです。説明中心の営業が通用しなくなった構造は説明型営業が通用しなくなった理由でも解説しています。
データで裏付ける:現代版ソリューション営業のつくり方
現代版ソリューション営業の鍵は、「営業の勘でのヒアリング」を「データに基づく課題支援」に進化させることです。
商談を録画・解析すれば、成果を出す営業がどのように潜在課題を引き出しているか——その質問の型を数値で可視化し、チーム全体で再現できます。詳しくは商談解析(商談分析)とは?トップ営業の暗黙知を形式知化する方法で解説しています。
さらに、設計した解決策をデジタルセールスルーム(DSR)で共有すれば、顧客が「どの提案資料を・誰に転送し・どこまで見たか」が分かります。コレタの独自調査(2026年3月, n=250)でも、78.0%が「詳細な資料やデモ動画があれば電話なしでも検討を進められる」と回答しており(営業電話の実態調査)、提案を非同期で届け、反応をデータで捉えることが、現代版ソリューション営業の成果を左右します。成約率そのものを高める打ち手は成約率とは?上がらない原因と改善施策15選もあわせてご覧ください。
まとめ
ソリューション営業とは、顧客の潜在課題を掘り起こし、解決策を設計して提案する課題起点の営業手法
提案営業(顕在課題に提案)より一段深く、御用聞き営業(受け身)とは対照的に能動的
進め方は、①仮説構築 → ②潜在課題のヒアリング → ③解決策の設計 → ④意思決定者への提案の4ステップ
「古い」と言われるが不要になったのではなく、データと新しい視点で判断を支援する形へのアップデートが必要
買い手が今も求める「自社に合う/合わないの整理」に応えられるのは、進化したソリューション営業です。まずは目の前の顧客について、まだ言語化されていない潜在課題の仮説を一つ立てるところから始めてみましょう。
潜在課題を引き出す提案の型を可視化し、設計した解決策を非同期で届けたい方は、デジタルセールスルーム『コレタ for Sales』をご検討ください。提案資料の閲覧行動を可視化しながら、社内検討を前進させられます。→ コレタ for Sales 詳細はこちら
よくある質問(FAQ)
Q1. ソリューション営業とは何ですか? A. ソリューション営業とは、顧客がまだ気づいていない潜在的な課題を掘り起こし、その解決策(ソリューション)を設計して提案する営業手法です。商品を売り込む商品起点ではなく、顧客の課題を起点に自社の商材・サービスを組み合わせて解決策を提示する点が特徴です。
Q2. ソリューション営業と提案営業の違いは何ですか? A. 掘り下げの深さが違います。提案営業は顧客がすでに認識している顕在課題に対して提案するのに対し、ソリューション営業は顧客自身も言語化できていない潜在課題を対話の中で掘り起こし、その解決策を設計します。ソリューション営業のほうがより上流の課題に踏み込みます。
Q3. ソリューション営業と御用聞き営業はどう違いますか? A. 起点と姿勢が正反対です。御用聞き営業は顧客の要望を聞いて応える受け身型ですが、ソリューション営業は営業側から能動的に課題を提起し、解決策を提案します。御用聞きが「言われたものを売る」のに対し、ソリューション営業は「課題を見つけて解決する」営業です。
Q4. 「ソリューション営業は古い・終わった」と言われるのはなぜですか? A. 買い手が課題も解決策も自分で調べられるようになり、営業が"教える"価値が下がったこと、聞き出すだけでは競合と差別化しにくいこと、丁寧なヒアリングが非効率と見なされることが理由です。ただし不要になったわけではなく、データと新しい視点で顧客の判断を支援する形へのアップデートが求められています。
Q5. ソリューション営業に必要なスキルは何ですか? A. 潜在課題を見つける仮説構築力、対話で課題を引き出すヒアリング力(質問設計力)、課題に合わせて自社商材を組み合わせる提案設計力、そして担当者が社内で説明しやすい形に落とし込む伝達力です。SPIN話法などの質問フレームを使うと、潜在課題の掘り起こしの精度が上がります。
Q6. ソリューション営業を組織全体でできるようにするにはどうすればいいですか? A. 潜在課題の掘り起こし方や提案の型を、ベテランの暗黙知から組織のデータに移すことです。商談を録画・解析して成果を出す質問と提案の型を可視化し、提案資料の閲覧ログをDSRで残せば、どの提案が響いたかを共有でき、組織全体でソリューション営業を再現できます。

